光寿庵出土瓦(日本遺産構成文化財)

奈良時代の風俗が分かる

光寿庵跡からは、軒丸瓦、軒平瓦及び戯画瓦などの遺物11点が採集されています。
軒丸瓦は、国府町広瀬町石橋廃寺跡出土のものと同様で、奈良時代のものと考えられています。この軒丸瓦は重弁8弁蓮華文で弁の先を尖がらせ、弁の間に間弁をそなえています。外縁は素文です。
平瓦は1枚作りで、布目のある表面に糸切り痕を残し、裏面に縄目圧痕をつけています。平瓦の戯面は、頭巾をかぶって膝をついた男子像と、その頭上に、婦人と思われる2人の人物の衣服の裾からはみだした両足の部分が描かれています。鳥を描いた瓦には、鳥籠のようなものの上に乗った鳥の姿が、鋭いタッチでヘラ描きされています。
上流社会の服装が描かれ、どれも奈良朝時代の風俗を推察する戯画瓦として貴重なものです。

基本情報

所在地
岐阜県高山市国府町上広瀬1007

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