【保存版】日本百名山「乗鞍岳」 絶景ガイド|畳平から剣ヶ峰へ!初心者でも挑戦できる3,000m級の登山

乗鞍岳 – 大自然と親しめる3,000mの名峰
岐阜県と長野県の県境にそびえる乗鞍岳は、日本百名山のひとつ。最高峰「剣ヶ峰(3,026m)」をはじめ、23の峰と7つの湖、8つの平原からなる雄大な山です。

標高2,702mの畳平まではバスでアクセスでき、初心者でも安心して3,000m級の登山に挑戦できるのが大きな魅力。お花畑に咲き乱れる高山植物、火山ならではの火口湖、そして山頂から見渡す北アルプスや白山、八ヶ岳の大パノラマ――。
自然とふれあいながら、非日常の絶景と感動を体験できる「親しみやすい名山」として、多くの登山者や観光客に愛されています。

【保存版】日本百名山「乗鞍岳」 絶景ガイド|畳平から剣ヶ峰へ!初心者でも挑戦できる3,000m級の登山

雲上の世界へ! 乗鞍岳 で出会う感動のパノラマとお花畑

乗鞍岳の魅力ポイント❶ 雲上から広がる、北アルプスと名峰の大パノラマ

乗鞍岳の山頂からは、まさに名峰オールスターの絶景が広がります。
東にそびえる 槍ヶ岳・穂高連峰、その連なりの北に 立山・剱岳。南へ目を向ければ 御嶽山 が雄大に姿を現し、西には霊峰 白山。さらに遠くには 八ヶ岳連峰や南アルプス まで望むことができます。
3,000mの高さから日本を代表する山々を一望できる――まさに天空の展望台と呼ぶにふさわしい感動のパノラマです。


乗鞍岳の魅力ポイント❷ 初心者から上級者まで楽しめる豊富なみどころ

鶴の姿を映す高原の池「鶴ヶ池 Tsurugaike」


畳平駐車場から大黒岳や富士見岳へ向かう遊歩道の途中に現れる「鶴ヶ池」。その名の通り、池の形が鶴に似ていることから名付けられました。

標高2,700mを超える高原に静かにたたずむこの池は、晴れた日には水面に北アルプスの名峰・槍ヶ岳の姿を望むことができます。周囲の山々と調和する景観は、まるで天空に浮かぶ鏡のよう。散策途中の憩いの場としても人気です。


夏でも雪が残る神秘の池「不消ヶ池 Kiezugaike」


富士見岳の西側に位置する「不消ヶ池」は、その名の通り一年中雪が消えないことで知られる池です。畳平の飲料水源でもあり、周辺の自然を支える大切な存在となっています。

畳平駐車場から富士見岳山頂までは片道約30分。途中に広がるこの池では、夏でも雪渓が池のほとりに残り、雪が水面に沈むと独特の青や緑の色合いを見せ、訪れる人を魅了します。

短い夏の山旅に、涼やかな彩りと神秘を添えてくれるスポットです。




夏でも滑れる、日本有数の雪渓「乗鞍大雪渓Norikura-daisekkei」

肩の小屋直下に広がる「乗鞍大雪渓」は、日本でも有数の広大な雪渓。標高が高いため雪が遅くまで残り、例年8月中旬頃までスキーやスノーボードを楽しむことができます。

白く輝く雪原と、周囲に広がるハイマツや岩肌とのコントラストは、乗鞍岳ならではの雄大な風景。夏山登山の途中に現れる雪景色は、訪れる人に特別な非日常感を与えてくれます。


天空に輝く神秘の火口湖「権現池 Gongenike」

乗鞍岳最高峰・剣ヶ峰の手前、蚕玉岳(こだまだけ)から望める「権現池」は、日本で二番目に高い場所にある湖沼。山頂直下の古い火口に水が溜まってできた火口湖で、標高3,000m近い天空にひっそりと青く輝きます。晴れた日には、池の周囲をさえぎるものがなく大展望が広がり、はるか彼方には霊峰・白山まで見渡すことができます。青空を映して輝く水面は神秘的で、とても火山の噴火で生まれたとは思えない穏やかさ。

天空の池に立ち、太古の大地の記憶と雄大な景色に包まれる瞬間は、乗鞍岳ならではの特別な体験です。

天空の祈りの場「乗鞍本宮頂上本社 Norikura-hongu」

鞍岳最高峰・剣ヶ峰(標高3,026m)の山頂に鎮座する「乗鞍本宮頂上本社」。日本百名山の頂に立ち、登山をやり遂げた達成感とともに参拝できる、まさに“天空の神社”です。

ここでは御朱印や山バッジ、お守りなどを受けることができ、登頂の記念として人気があります。古くは「鞍ケ嶺神社」と呼ばれ、古来より山岳信仰の対象として多くの人々の祈りを集めてきました。雄大な絶景とともに心を清め、登山の思い出を刻む特別な場所です。

25分でたどり着ける絶景の山「富士見岳(標高2,817m)」

畳平バスターミナルから登山口があり、山頂まではわずか約25分。標高2,800mを超える山頂に短時間で立てるのは、乗鞍岳ならではの魅力です。

山頂からは、南にそびえる剣ヶ峰、北には槍ヶ岳や穂高連峰が広がり、眼下には鶴ヶ池や畳平のお花畑を一望できます。登山道沿いでは夏にコマクサの群生も見られ、訪れる人を出迎えてくれます。体力に自信のある小学校低学年のお子様から年配の方まで挑戦できる手軽さも人気の理由。特に山頂から眺めるご来光は格別で、忘れられない体験となるでしょう。

乗鞍岳の魅力ポイント❸ 日本一高い場所へ続く道「乗鞍スカイライン」

「乗鞍スカイライン」は、高山市平湯峠から乗鞍岳・畳平(標高2,702m)を結ぶ全長14.4kmの山岳観光道路です。

現在は貴重な自然を守るためマイカー規制が行われており、通行できるのはバスとタクシーのみ。畳平はなんと富士山五合目よりも高い、日本一高所にあるバスで行ける場所として知られています。標高が上がるにつれて変わる森や岩肌、眼下に広がる大パノラマ――。体力に自信のない方でも、バスに揺られて気軽に3,000m級の世界を体験できます。訪れる人を魅了する天空の道です。

乗鞍岳の魅力ポイント❹ 紅葉の絶景

カラマツやシラビソの林が広がる山肌は、9月下旬になると標高2,700m付近から色づきはじめます。

紅葉前線は日ごとに下へと移動し、大雪渓の下に広がる位ヶ原では、ナナカマドの鮮やかな赤とハイマツの深い緑が美しいコントラストを描きます。さらに、広大なハイマツ帯に点在するナナカマドの赤やダケカンバの黄金色が加わり、山全体が秋の錦に包まれる光景は圧巻です。

標高によって移ろう色彩のグラデーション――。乗鞍岳ならではのダイナミックな紅葉風景が、訪れる人の心を魅了します。

乗鞍岳の魅力ポイント❺ 天空に咲く花園と雷鳥が棲む奇跡の楽園

畳平バスターミナルの南側には、木道が整備された一周約40分のお花畑が広がっています。
標高2,700mを超える高地に咲く花園は、まさに「天空の楽園」。

7月上旬から8月中旬にかけては、ハクサンイチゲやミヤマキンポウゲなど色とりどりの高山植物が一斉に花開き、短い夏を鮮やかに彩ります。雪解けの水を受けて咲く花々は生命力にあふれ、この時期だけの特別な景色を作り出します。

さらに、この一帯は国の天然記念物「雷鳥」の生息地でもあります。推定100羽ほどが暮らしており、運が良ければ木道を歩いている最中にその姿を目にすることができるかもしれません。人前に姿を現すことが少ない雷鳥との出会いは、まさに奇跡の瞬間。

高山植物と希少な野生動物に出会える畳平のお花畑は、大自然の尊さを体感できる特別な場所です。


高山植物の女王・コマクサ
標高2,500m以上の厳しい環境にだけ咲く高山植物「コマクサ」。岩場に根を張り、風雪に耐えて可憐な花を咲かせる姿から「高山植物の女王」とも呼ばれています。7月中旬から8月上旬が見頃で、乗鞍岳の畳平周辺でも出会うことができます。過酷な環境で咲くコマクサの姿は、山を訪れる人々に感動と癒しを与えてくれます。
高山植物の女王・コマクサ
神秘の花・クロユリ
黒紫色の花びらが特徴的な高山植物「クロユリ」。可憐でありながらシックな色合いを持つその姿は、他の花々とは一線を画す存在感があります。標高の高い湿地や草原に咲き、6月下旬から7月中旬が見頃。ひっそりとうつむき加減に咲く姿はどこか神秘的。
神秘の花・クロユリ
澄んだ青が夏山を彩る・イワギキョウ
岩場や砂礫地など、厳しい環境に小さく咲く「イワギキョウ」は、夏山を代表する高山植物のひとつ。7月から8月にかけて見頃を迎え、直径2cmほどの青紫色の花を星のように咲かせます。低く地を這うように広がり、岩場の隙間から顔を出す姿は健気で、登山者の心を癒してくれます。
澄んだ青が夏山を彩る・イワギキョウ
夏山を彩る黄金の花・ミヤマキンバイ
「ミヤマキンバイ」は、標高の高い草原や岩場に群生し、夏山を鮮やかに彩る高山植物です。7月から8月にかけて見頃を迎え、直径2cmほどの黄金色の花が太陽の光を受けて一面に輝きます。名前の由来は「深山に咲く金梅」。地面を覆うように広がり、登山道沿いやお花畑に咲きそろう姿は、まるで山肌に黄金の絨毯を敷いたよう。小さく可憐ながらも、夏山に力強い明るさを与えてくれます。
夏山を彩る黄金の花・ミヤマキンバイ
涼風に揺れる白い花・カラマツソウ
「カラマツソウ」は、初夏から盛夏にかけて咲く高山植物で、白く糸のように細かい花びらが集まり、ふんわりとした姿を見せてくれます。名前の由来は、花の姿がカラマツの葉に似ていることから。
7月から8月にかけて見頃を迎え、群生するとまるで白いレースを広げたよう。風に揺れる姿は軽やかで涼しげで、夏山を歩く人の心を和ませます。
涼風に揺れる白い花・カラマツソウ
雪解けの大地を彩る花・チングルマ
「チングルマ」は、雪が解けた高山の草原に真っ先に咲く小さな白い花。可憐な姿から「高山の可憐な花」とも呼ばれ、群生するとまるで白い絨毯のように山肌を覆います。花の見頃は7月頃。清楚な白い花が咲き終わると、今度は綿毛のような果穂へと変化。陽に透けて輝く姿は幻想的で、ひとつの植物で二度楽しめるのも魅力です。
雪解けの大地を彩る花・チングルマ
晩夏の山を彩る・トウヤクリンドウ
「トウヤクリンドウ」は、8月中旬から9月にかけて高山のお花畑や草原に咲く、落ち着いた色合いの高山植物です。黄緑がかった白い花びらに紫色の斑点が入り、どこか神秘的な雰囲気を漂わせます。
厳しい環境でも力強く咲くその姿は、山を訪れる人々に深い印象を与えてくれます。
晩夏の山を彩る・トウヤクリンドウ
岩場に咲く小さな白い星・イワツメグサ
「イワツメグサ」は、標高の高い岩場や砂礫地に群生する高山植物。直径1cmほどの白い花は星のように可憐で、登山道の足元を明るく彩ります。名前の由来は「岩に生える爪草(ツメクサ)」。厳しい環境にも負けずに根を張り、小さな花を次々と咲かせる姿は、高山の生命力そのものです。見頃は7月から8月。
岩場に咲く小さな白い星・イワツメグサ
山の夏を彩る可憐な花・ミヤマゼンコ
「ミヤマゼンコ」は、標高の高い山地に咲く高山植物で、白から淡いピンク色の小さな花を房状につけるのが特徴です。可憐で控えめながら、群れ咲く姿はとても華やかで、登山道を歩く人の目を楽しませてくれます。見頃は7月から8月。
山の夏を彩る可憐な花・ミヤマゼンコ

乗鞍岳へのアクセス

乗鞍岳へはシャトルバス(乗鞍スカイライン)にお乗り換えが必要です

乗換えは、バスの便数が多く駐車場とバスターミナルが一体の、ほおのき平が大変便利です。

ご来光見学バス(7月中旬~9月中旬)ご利用のお客様は、早朝特別座席料金300円が別途必要です。


【シャトルバス乗り換え駐車場】

ほおのき平バスターミナル 

期間:5月15日~10月31日 

住所:岐阜県高山市 丹生川町久手465 

駐車場:あり(無料)

アクセス:中部縦貫道・高山ICより約35分 長野道・松本ICより約60分 




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