飛騨高山旅ガイド

飛騨高山ってどんなところ？

飛騨高山（高山市）は岐阜県の山間部にある町です。山に囲まれた町の中心部を川が流れ、川に沿って昔の商家が多く残る町並が広がります。都市部に比べ気温が低く、湿気の少ない気候で、暑い夏も快適に過ごせ、冬には雪が積もります。

年に2回ある祭が有名で、美しく豪華な屋台（山車）がそれぞれ10台以上並びます。屋台を飾る多くのきらびやかな装飾品は手作りの工芸品で、その伝統を受け継ぎ、小さな雑貨から家具のような大きなものまで、多くの商品がお店に並んでいます。

コンパクトで散策しやすい町中

周囲を山に囲まれた盆地の飛騨高山は坂道が少なく、歩いて見学しやすいのが特徴です。古い町並、2か所で行われる朝市、高山陣屋、櫻山八幡宮など、それぞれの観光スポットはお互いに距離が近く、ベビーカーや車いすユーザーにも優しい町づくり。特に、人気観光スポットの古い町並は、日中は車の乗り入れが制限されているためご自分のペースで観光することが可能です。

要所にある市営駐車場はまちなかを巡るコミュニティバスで結ばれ、各観光スポットへ乗り入れています。JRなど公共交通機関を使ってきた場合も、自家用車できた場合も、バスや徒歩で楽しく効率的に観光することができます。

自然を楽しむアクティビティ、豊富な湯量を誇る温泉

高山市の約9割を占める広大な山林は、まさに大自然の宝庫！四季折々で表情を変える山々は、ドライブやロープウェイからの絶景が楽しめます。澄んだ空気の中でのキャンプや釣り、ハイキング、本格的な登山で自然を肌で感じるのも良いでしょう。冬はスキー・スノーボードを満喫し、遊び疲れた体は豊富な湯量の温泉で癒してください。ライトなアウトドア派も本格派も、飛騨高山の自然があなたを満足させます。

高山市全域図 

飛騨高山へのアクセス

日本列島の真ん中にある岐阜県、その北部に位置する飛騨高山はどこからもアクセスしやすい立地が特徴です。ただし、山間部にあるため、一直線楽々！…というわけにはいきません。移動の道中も楽しめるよう、念入りに計画を立てましょう。

これらの目安時間は、すべて地図の真ん中にある「高山駅」を到着地としています。行先が「奥飛騨温泉郷」の場合は、目安時間が変わります。奥飛騨温泉郷地域への行き方、所要時間はこちらをチェック⇒【温泉と癒しの秘境】〜奥飛騨温泉郷と周辺の自然〜

お得なJRきっぷ

• 飛騨エリアフリーきっぷ：名古屋発～飛騨高山への特急券に【白川郷または新穂高ロープウェイへのバス】または【市内でのお食事クーポン】が選べるお得なきっぷ（飛騨金山～飛騨古川での下車可）
• きょうも、いいひだ：飛騨エリアフリーきっぷに1000円分の現地特典プレゼント付き！2025/7/18まで
• 高山・北陸エリア周遊きっぷ：大阪や名古屋から、飛騨高山・白川郷を中心に金沢・富山・岐阜地域を大周遊できる、有効期間5日間のきっぷ。ルート上のJR在来線・特急、北陸新幹線、バスに乗り放題！エリア内JR在来線特急・北陸新幹線指定席を６回まで利用可能！※東海道新幹線は対象外

高山市内の移動方法

コンパクトな市街地の移動は周遊バスのご利用が便利。1乗車100円のお手軽料金で観光スポットから次の観光スポットへ迷わず移動できます。その他にも、ガイドもしてくれる観光タクシーや観光人力車、リーズナブルなレンタサイクルなど、ニーズに合わせて移動方法を選べます。

市街地から郊外地域への移動は、路線バスやタクシー、レンタカーが便利。

野山が色づく春

寒さの厳しい飛騨地方では、春の訪れはゆっくり。3月はまだ寒く、雪が降ることもあります。4月ころから徐々に暖かくなり、やがて春の訪れを寿ぐように賑やかなお祭りが市内各所で催されます。有名なのは春の高山祭。毎年4月14日、15日に開かれ、国内外より多くの方が祭見学に訪れます。この祭に前後して桜が開花し、花見を楽しむ人で各地が賑わいます。

生命力溢れる夏

飛騨高山の夏は、暑いながらも湿度が少なく過ごしやすい気候です。盆地なので昼間は30℃近く気温が上がり、やはり暑い…。それが夕方ともなれば涼風が吹き、夜はそぞろ歩きを楽しめる気温まで下がります。また奥飛騨温泉郷など、山間部では真夏日と呼べる日はほとんどなく、熱帯夜とは無縁の涼しさを体感することができます。

また市街地を離れ、乗鞍山麓五色ヶ原の森や宇津江四十八滝県立自然公園などで、自然に親しむのも夏の楽しみの1つ。森林が蓄える豊かな水源に触れ、涼をたっぷり取りつつ大地の力強さから活力を得てみてはどうでしょう。

錦織りなす秋

鮮やかな秋色に染まる飛騨高山は、まさに息をのむ美しさ！昼夜の寒暖差が織りなす錦秋の紅葉は、山々を燃えるような赤や黄金色に染め上げ、思わずため息が出るほどの絶景を作り出します。ドライブするなら、絵画のような奥飛騨温泉郷から新穂高ロープウェイへ。眼下に広がる紅葉の絨毯は圧巻です。あるいは、せせらぎの流れを愛でながら飛騨・美濃せせらぎ街道をゆっくりと走り、大倉滝で心ゆくまで森林浴を楽しむのもおすすめです。

そして、飛騨高山の秋のハイライトといえば、毎年10月9日、10日に開催される秋の高山祭！煌びやかな屋台（山車）が街を練り歩き、精巧なからくり人形の奉納演舞はまさに圧巻。伝統と芸術が融合したこの祭りは、訪れる人々を魅了し、秋の飛騨高山を最高に盛り上げます。

雪と氷が競演する冬

降雪地の飛騨高山は、厳しい寒さの中でも風が少なく、防寒対策をすれば冬の魅力も満載です。氷点下の森や飛騨の里冬のライトアップ、平湯大滝結氷まつりなど、雪と氷が織りなす幻想的な催しが各地で開催されます。また、さらさらのパウダースノーが舞うゲレンデでは、ウィンタースポーツを存分に満喫！一日の終わりには熱い温泉で手足を伸ばし、冷えた体を温めて、格別の癒しを体験してください。

誰もが訪れたい！定番スポット10選

飛騨高山へ初めて訪れるなら、まず押さえておきたいのがこれらのスポット。江戸時代からの情緒が残る「古い町並」を散策したり、活気あふれる「朝市」で地元の人々と触れ合ったり、高山の歴史を肌で感じられる場所ばかりです。旅のハイライトとなる、必見の定番コースを巡って、飛騨高山の魅力を存分に味わい尽くしましょう！

知る人ぞ知る！隠れた名所＆絶景スポット10選

定番スポットはもう制覇した、もっとディープな高山を体験したい！そんなあなたにおすすめしたいのが、地元の人も愛する隠れた名所や息をのむような絶景スポットです。雄大な山々が織りなす自然の造形美や、歴史の息吹を感じる静かな場所など、飛騨高山の奥深さに触れる特別な体験が待っています。 

飛騨の技に触れる「ものづくり」体験

見て回るだけではなく、旅先で特別な体験をすることで、その土地の文化や自然がより深く心に刻まれます。飛騨高山の豊かな文化に触れる「ものづくり」体験は、旅の素敵な思い出に。悪天候でも楽しめる室内アクティビティとして最適です。愛らしい飛騨の民芸品「さるぼぼ」作りで旅の記念品を形にしたり、飛騨家具の伝統に触れる木工クラフトに挑戦したり。また、歴史ある酒蔵見学ツアーでは、飛騨の地酒文化に触れることができます。五感を使って体験することで、飛騨高山の魅力がより深く心に残るでしょう。

大自然を満喫！「体を動かすアクティビティ」

大自然に身をゆだね、心身をリフレッシュするアクティビティで飛騨高山ならではの「特別な時間」を旅の計画に加えてみませんか。豊かな里山をEバイクで巡る田園ツアーや、乗鞍山麓五色ヶ原の森トレッキングで大自然の息吹を感じるのもおすすめ。夏には渓流を遡るシャワークライミングでスリルを味わい、静かに自分と向き合いたい方には座禅体験、家族連れには鱒釣り体験も。古い町並みをレンタルきもので散策すれば、非日常の気分を満喫できます。

とろけるようなA5ランクの飛騨牛

名物に美味いものなし…いえいえ、飛騨高山に限ってはそのようなことはありません！食いしん坊にはたまらない美食の宝庫、高級食材からB級グルメまで、訪れる人々を食でも魅了する、まさに「美味しい」が詰まった場所。特に岐阜の豊かな自然が育んだ飛騨牛は、まさに口の中でとろける芸術品！きめ細やかな霜降りが特徴で、その繊細なサシが織りなすハーモニーは、口に含んだ瞬間に上質な脂の甘みと赤身の深い旨みがじゅわっと広がり、至福の感動をもたらします。とろけるような舌触りと、豊潤な香りが鼻腔をくすぐり、一度食べたら忘れられない極上の味わいです。ステーキ、朴葉味噌焼き、握りなど、どんな調理法でもその美味しさは際立ちます。

昔ながら、あっさり醤油味の高山ラーメン

老若男女問わず愛される懐かしい味、高山ラーメンは、地元では「中華そば」の愛称で親しまれています。特徴は、スープがからむ細いちぢれ麺。そして、カツオや煮干しなどの魚介の旨みが溶け込んだ、あっさりとした醤油ベースのスープです。シンプルながらも奥深いその味わいは、最後の一滴まで飲み干したくなるほど。具材もチャーシュー、メンマ、ネギと潔く、素材本来の味が引き立ちます。旅の途中に、心温まる一杯をぜひどうぞ。

種類豊富な地酒

飛騨高山には7軒の酒蔵があり、中には江戸中期から続く老舗酒蔵も。それぞれ腕を競うようにして醸造する日本酒は逸品ばかり。清らかな水と厳選された米で、こだわりの酒を造り続けています。一部の酒蔵では内部の見学が可能で、酒造りの歴史や工程に触れることもできます。有料で試飲できるため、自分好みの一本を見つけて盃を空けるうちに、ついついほろ酔いになっちゃうかも…。飛騨の風土が育んだ、奥深くも繊細な味わいの地酒をぜひご堪能ください。

朴葉味噌や鶏ちゃん、あげづけ…懐かしくて暖かい飛騨の家庭の味

飛騨の長い冬を過ごすための保存食、漬物。ご飯のお供としていただくだけでなく、焼いていただく漬物ステーキも絶品です。香ばしい朴葉味噌はご飯が進むこと間違いなし。郷土料理の鶏ちゃんも、ぜひお試しいただきたい逸品です。これらの食品は自宅に持ち帰れるよう、お土産セットが売られているのも嬉しいポイント。

その他にも、あげづけやころいも煮、ナツメの甘露煮などの家庭料理、醤油ダレが香ばしいみたらし団子やエゴマだれの五平餅etcetc…、まだまだ語りつくせない美味しさが飛騨にはあふれています。一度と言わず、二度三度と足を運び、新たなお気に入りを見つけてください。

奥飛騨温泉郷・上宝ってどんなところ？

北アルプスの麓に広がる奥飛騨温泉郷は、まさに温泉天国！平湯、新平湯、福地、栃尾、新穂高の個性豊かな5つの温泉地が点在し、なんと露天風呂の数は日本一を誇ります。広大な自然の中で、開放感あふれる入浴を心ゆくまで堪能できるのが最大の魅力です。

年間半分は雪に覆われるという豪雪地帯ゆえに、冬には雪見露天風呂が楽しみ放題！白銀の世界と温かい湯のコントラストは格別です。一方で、夏は標高が高いため、涼しく過ごしやすい気候が魅力です。

また、奥飛騨温泉郷は、日本を代表する山岳景勝地 上高地や、高山植物の宝庫乗鞍岳へのアクセスも抜群。大自然を満喫した後に、良質な温泉で体を癒す…そんな贅沢な旅が叶います。

奥飛騨温泉郷・上宝へのアクセス

飛騨高山の「奥」に位置する奥飛騨温泉郷ですが、実は首都圏からのアクセスは、飛騨高山市街地へ向かうよりも少し便利なんです。

関東（東京）方面からお越しの場合は、中央自動車道を利用して約5時間。新宿からは高速バスも運行しています。東京から見ると奥飛騨温泉郷の方が高山市街地よりも手前に位置するため、到着までの時間が1時間ほど短縮できるという特徴もあります。ただし、高速道路を降りた後の一般道は山道が続く箇所もあるため、休憩を挟みながら安全運転を心がけてください。特に冬場は積雪や路面凍結に注意が必要です。

飛騨高山からお越しの場合は、自家用車や路線バスで約50分ほど。道中は広く運転しやすいので、ゆったりとドライブを楽しめます。途中には飛騨大鍾乳洞もあるので、立ち寄って冒険気分を味わうのもおすすめですよ。

秘湯と絶景の癒しスポット巡り

おすすめスポット

日本唯一の2階建てゴンドラで空中散歩を満喫できる新穂高ロープウェイは、北アルプスの絶景が眼前に広がり、まさに圧巻です。可愛いクマたちと触れ合える奥飛騨クマ牧場は、お子様連れにも大人気。冬の「結氷まつり」でも有名な平湯大滝は、四季折々の雄大な姿を見せてくれます。朝市で地元の旬の味覚に出会える福地温泉朝市もぜひ訪れたい場所です。また、奥飛騨ビジターセンターでは、楽しいクラフト体験教室もあり、旅の思い出作りにぴったりです。

穴場スポット

知的探求心を満足させる、壮大な自然の力が生み出した砂防トンネル、または福地化石館で太古のロマンを感じるのも奥飛騨ならではの旅の楽しみ方。お子様の学習にもぴったりです。ドライブ好きには、北アルプスの山々を一望できる北アルプス大橋へ向かうのがオススメ。写真映えするスポットとして人気があります。道の駅奥飛騨温泉郷上宝で、飛騨山椒などの地元特産品を探すのも楽しいでしょう。

世界遺産 白川郷、五箇山地区

高山市のお隣、白川郷・五箇山地区は、茅葺き屋根の合掌造り集落で有名な場所です。1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコの世界遺産に登録されました。山あいに広がる合掌造り集落と田園の風景は、まさに日本の原風景。時が止まったかのような美しい景観は、訪れる人々を魅了します。特に冬の雪景色やライトアップは幻想的で、合掌造りの家々が柔らかな光に包まれる姿は、まさに絵本の世界。日本の伝統的な暮らしと文化が息づくこの地に、飛騨高山から日帰りで訪れることができます。

白川郷へのアクセス

高速バスを利用する場合、高山濃飛バスセンターから1時間足らずで白川郷荻町（おぎまち）へ到着します。毎日18便もの高速バスを利用し自由に散策するも良し、白川郷と五箇山相倉地区の両方を訪ねる日帰りツアーに参加するも良し。飛騨高山を拠点とすることで、世界遺産 白川郷・五箇山相倉をも効率的に観光することができます。

自家用車を利用する場合、中部縦貫自動車道を使い、わずか50分の距離。ただし、普通車駐車場はスペースが限られており、駐車待ちの列が並ぶことも。お出かけ前には混雑予想サイトを利用するのがおすすめです。

※ご注意：2025年6月2日～9月30日まで、駐車場の修繕工事のため、普通車スペースがかなり限られており、駐車待ちの渋滞が予想されます。駐車場の混雑を避け、高速バスのご利用をご検討ください。

日本屈指の山岳リゾート上高地

岐阜県のお隣、長野県に位置する上高地は、標高約1,500mに広がる日本屈指の山岳リゾートです。梓川の清らかな流れと穂高連峰の壮大なパノラマが織りなす景観は、訪れる人々を魅了します。河童橋からの眺めは特に有名で、澄み切った空気の中で深呼吸すれば、心身ともにリフレッシュできるでしょう。この美しい自然の楽園は、4月17日から11月15日の開山期間のみ入山可能で、冬期は閉鎖されます。また、環境保護のため自家用車の乗り入れは規制されており、シャトルバスなどの利用が必要です。 

上高地へのアクセス

年間を通じて自家用車の乗り入れが規制されている上高地。お出かけになるにはシャトルバスを利用します。このシャトルバスの発着地が高山市奥飛騨温泉郷平湯。朝の6時から夕方4時まで、毎時20分/40分と、1日で12便ものバスが運行しています。わずか30分ほどの乗車で日本屈指の山岳リゾートへ到着。澄んだ空気と清らかな水で心洗われる風景を満喫することができます。

路線バスを利用する場合、まずは高山濃飛バスセンターから平湯バスターミナルへ。平湯・新穂高線を約60分の乗車です。平湯バスターミナルで上高地線へ乗換。ここからは30分の距離です。終点の上高地バス停まで行くと河童橋はもうすぐそこ。あるいは大正池バス停で降車し、梓川沿いをゆっくり歩いていくのもおすすめです。

自家用車を利用する場合、奥飛騨温泉郷平湯にあるあかんだな駐車場を目指します。だいたい60分くらいの距離です。駐車場の利用料は600円。駐車場のバス停から上高地行きのバスに乗車することができます。GW、お盆、紅葉の連休はかなり混み合い、駐車待ちの渋滞が発生することも。混雑時には係員が順次ご案内しますが、なるべく混みそうな日程は避ける方が良いでしょう。

国道158号線 あかんだな駐車場への行き方

動と静がおりなす魅力 飛騨古川

高山市のお隣、飛騨市。市の中心は古川町、高山駅から3駅という近さです。市中を流れる瀬戸川、川沿いに広がる酒蔵、古い町並、寺町…飛騨高山と似た雰囲気を持ちつつ、住まう人の気質が大きく違う土地です。その違いがはっきりと現れるのが春に行われる祭。昼間に執り行われる屋台（山車）の曳き廻し、子ども歌舞伎などの雅な雰囲気が夜には一変し、「古川やんちゃ」と呼ばれる半裸の男たちが激しくぶつかり合う荒々しい姿となります。ドドン！と腹の底に響く起こし太鼓の音。長く厳しい冬がようやく終わり、待ちわびた春への喜びを表しているかのようです。

科学の町 飛騨神岡

科学好きな方には「カミオカ」という名前でピンとくるはず。飛騨市神岡町には「ニュートリノ」の研究でノーベル物理学賞をもたらした「スーパーカミオカンデ」をはじめ、宇宙と素粒子の謎を探求するための研究拠点が集まっています。こうした研究の魅力を広く伝える「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」では、普段感じることのできない素粒子の不思議な性質を映像やゲームで体感することができます。「スーパーカミオカンデ」は研究施設のため通常は非公開ですが、年に数回一般の方が見学できる公開日があり、抽選に勝ち抜くと内部を見学できます。熾烈な競争ですが、トライする価値あり！

また、かつての神岡鉄道の廃線を活用したサイクリング「ガッタンゴー」。二人乗りのマウンテンバイクにまたがり、線路上を駆けてゆくという今までにない新感覚アクティビティは、神岡の自然を身近に感じられると予約が困難なほどの人気ぶりです。混み合うシーズンを避け、平日を狙ってみましょう。

水の町 郡上八幡

飛騨高山から高速道路で約1時間、郡上踊りで有名な郡上八幡があります。郡上八幡城、食品サンプル作り体験、長良川鉄道といくつも観光スポットがあげられますが、惜しむらくはその魅力をカバーできるほど宿泊施設が多くありません。飛騨高山に宿をとり、日帰りで行くとちょうどいいくらいの距離、時間です。マイカーの場合は飛騨・美濃せせらぎ街道が良いドライブルートです。飛騨清見～郡上八幡まで全長65kmの道中は、風光明媚な滝あり、お土産選びが楽しい道の駅あり、温泉ありと、ついつい寄り道したくなってしまいます。高速バスを利用する場合は、バス停から市中まで徒歩で30分ほど。ちょっと大変な距離なので、あらかじめタクシーを予約するなどの工夫が必要です。

伝統とモダンの粋を集めた城下町 金沢市

加賀百万石の城下町として栄えた金沢は、歴史と文化が息づく魅力的な都市です。兼六園の壮大な美しさや、ひがし茶屋街の風情ある町並みは、訪れる人々を魅了します。金沢21世紀美術館が代表する現代アート、現代建築も充実しており、古き良き日本と現代が融合した独特の雰囲気が楽しめます。高山市からは高速バスを利用し、約2時間。日帰りで行く、または飛騨高山旅行の行きや帰りに立ち寄り、周遊するコースもありです。道中の移動をも楽しんでしまえば旅は2倍、3倍と楽しさを増します。日本海の海の幸を堪能できる近江町市場や、加賀友禅、金箔といった伝統工芸品など、金沢の食と文化を味わい尽くしましょう。

北アルプスと名城が織りなす、歴史と芸術の都 松本市

長野県中央部に位置する松本市は、国宝松本城を中心に栄える城下町です。漆黒の天守閣が美しい松本城は、北アルプスを背景に圧倒的な存在感を放ち、四季折々の表情で訪れる人々を魅了します。飛騨高山からはバスで約2時間20分。日帰りで訪れるにはやや遠い？関東圏からはJR新宿より特急あずさで約3時間半、飛騨高山旅行の行きや帰りに松本市での宿泊をはさめば無理のない行程になりそうです。城下には、土蔵造りの町家が並ぶ中町通りや、個性的な店が軒を連ねる縄手通りなど、情緒ある街並みが広がり、散策も楽しめます。また、松本市美術館や松本市博物館をはじめとする文化施設も充実しており、歴史と芸術が融合した独自の魅力に満ちた都市です。

清らかな水とアートが育む、癒しの里 安曇野市

松本市から北へ少し足を延ばしてみましょう。お車で約30分、清らかな湧水と雄大な山々を背景にする安曇野市へ到着します。ここでは、日本一の規模を誇る「大王わさび農場」で清流の恵みを体感したり、点在する美術館やギャラリーでアートに触れることができます。自然と文化が調和した安曇野は、心癒される穏やかな時間が流れる場所として、松本から飛騨高山への周遊旅行にぴったりです。

歴史と文化が息づく町並みから、息をのむような大自然、心温まる温泉、そして舌鼓を打つグルメまで、飛騨高山は何度訪れても新しい発見がある魅力的な場所です。このページが、あなたの「初めての飛騨高山」を最高に思い出深いものにするための羅針盤となれば幸いです。高山市内はもちろん、足を延ばして周辺エリアまで満喫し、心ゆくまで飛騨の旅をお楽しみください。きっと、あなたにとって忘れられない体験となるはずです。