飛騨高山でアート探求!バスで美術館・博物館をめぐる日帰りモデルコース
高山市の歴史と美を探るアート散策
バスと徒歩で巡る、約8時間のモデルコースです。江戸から続く史跡、アールデコのガラスの煌めき、古美術店やアンティークショップまで、高山市の奥深い歴史と文化、そして豊かな自然が育んだ美意識を体感できます。美術館・博物館に加え人気観光スポットも織り込んだ、飛騨高山の魅力たっぷりのコース、心に残る一日を過ごしてみませんか。
- 所要時間
- 8時間
- 交通手段
- 徒歩・路線バス

高山濃飛バスセンター
JR高山駅に隣接する高山濃飛バスセンター。市内外を結ぶ交通手段として広く利用されています。旅行者向けの周遊バスやチケットもあり、各観光スポットを便利に結んでいます。最初の行先は史跡 高山陣屋。匠バス、またはまちなみバスが運行しています。1乗車100円とリーズナブル。歩いても10分ほどの距離ですが、美術館、博物館めぐりは施設内をたくさん歩くので、バスもなるべく活用してみましょう。
高山濃飛バスセンター | 9:00/9:15/9:45/10:00 |
- 住所
- 高山市花里町6丁目125番地
- 電話番号
- 0577-32-1688
- 営業時間
- 6:30~19:00
- 休業日
- なし
まちなみバス左回り8分
徒歩10分
高山陣屋
到着したのは史跡 高山陣屋(たかやまじんや)。江戸時代に飛騨国を治めた幕府の役所であり、郡代・代官所跡としては国内で唯一現存する非常に貴重な史跡です。当時の建物がそのまま残るこの場所は、単なる歴史的建造物というだけでなく、江戸時代の政治、文化、そして人々の暮らしを肌で感じられる生きた博物館と言えるでしょう。 無料で解説してくれる解説員もいらっしゃいます。詳しくはこちらの記事も読んでみてください。『高山陣屋』の歴史と見どころを徹底解説!江戸時代の飛騨高山を巡る旅
- 住所
- 高山市八軒町1-5
- 電話番号
- 0577-32-0643
- 営業時間
- (4月~10月)8:45~17:00 入場は16:30締切
(11月~3月)8:45~16:30 入場は16:00締切 - 休業日
- 12月29日、31日、1月1日
高山陣屋前朝市
高山陣屋の正面広場で毎朝開かれる「陣屋前朝市(じんやまえあさいち)」。地元農家の人々が丹精込めて育てた新鮮な野菜や山菜、果物、そして手作りの漬物や味噌などが並び、活気ある商売の風景が繰り広げられます。 古くは文政3年(1820年)頃に、高山別院を中心に開かれた桑市を起源とし、戦中、戦後を経て今なお愛される市民の台所。毎朝7時~12時まで、立ち寄ってみては。
- 住所
- 高山市八軒町1-5
- 電話番号
- 0577-32-3333
- 営業時間
- 4月~12月 6:00~12:00
1月~3月 7:00~12:00 - 休業日
- 年中無休
中橋
高山陣屋を後にし次の博物館へ、赤い橋「中橋」を渡ります。高山を代表する風景として有名なこの橋、赤い欄干と周囲の自然を背景に1枚写真をどうぞ。春には桜の名所として知られ、特に毎年4月14日、15日に開催される「春の高山祭」には橋を渡る豪華な屋台と桜とのコントラストが別世界のような美しさです。また春夏秋冬、周辺をライトアップしており、夕暮れから夜半にかけて幻想的な風景を見ることができます。
- 住所
- 高山市川原町49
高山市政記念館
中橋を渡ると右手にレトロな門構えが目に入ります。この高山市政記念館は明治28年から昭和43年まで使用された町役場。飛騨の伝統的な手法に洋風の建築を取り入れた、当時としては近代的な建築で、飛騨に遅れてやってきた文明開化の象徴でした。
建築後120年を経た令和3年から5年にかけて耐震工事を行い、建物の歪みの補正や基礎、耐力壁の設置などを行っています。建物全体をジャッキアップし、その歴史的価値を損なわないよう用いられた伝統木造軸組み工法は、新旧の飛騨の匠の技が交錯したような見事なものでした。現在、建物の伝統的な工法が垣間見れるよう一部の床・壁・天井の内部をそのまま公開しています。
見学そのものは15分ほど、時間もかからずに高山市の歴史や背景をさっとおさらいでき、建物そのものも見ごたえがあります。年中無休、入館無料、館内の撮影は自由です。※三脚の使用は不可。
- 住所
- 高山市神明町4-15
- 電話番号
- 0577-32-0406
- 営業時間
- 午前8時30分から午後5時
- 休業日
- 月曜日、12月29日~1月3日
飛騨高山まちの博物館
市街地の中心部にある「飛騨高山まちの博物館」。旧家の土蔵を利用し、高山の成り立ちや継承されている文化などを展示しています。14もの展示室には、高山祭や町家、城下町の成り立ちなど、また郷土ゆかりの文人や美術、飛騨にゆかりの深い円空などそれぞれのテーマで展示。夜19時まで開館しており、入場料は無料。季節ごとに特別展も行われ、思わず時間を忘れじっくりと見学してしまいます。
- 住所
- 高山市上一之町75
- 電話番号
- 0577-32-1205
- 営業時間
- 展示室9:00~19:00
庭園7:00~21:00 - 休業日
- 無休※臨時休館あり
手打ち蕎麦 みやび庵
そろそろお腹も空いてきたので、お昼ごはんを。飛騨高山まちの博物館から徒歩1分。赤いのれんが目印、本格手打ち蕎麦の店「みやび庵」があります。飛騨産の蕎麦の美味しさもさることながら、セットの小鉢やだし巻き卵、どれも目に美しく舌を喜ばすものばかり。デザートの蕎麦プリンまで抜かりなく、ボリュームもたっぷりでお腹いっぱいになります。四季限定のメニューがあり、定番の変わらない美味しさか限定メニューにするか悩んでしまう。満席のことも多いので、待ち時間に古い町並をぶらぶらするのも手です。
- 住所
- 高山市上二之町65
- 電話番号
- 0577-62-9896
- 営業時間
- AM11:00~PM15:00(売り切れ終了)
PM18:00~PM21:00(L.O 20:30)
※夜のコース料理は要予約 - 休業日
- 月曜日(祝日は営業)
飛騨高山 古い町並
お腹がいっぱいになったらバスに乗って駅まで戻り、次の博物館へ…、その前に飛騨高山の古い町並をぶらっと眺めていきましょう。ここいら一帯は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代からの面影を色濃く残す、貴重な場所。特徴的な出格子の連なる美しい町並み、軒下を流れる清らかな用水、杉の葉を玉にした「酒ばやし」が下がる造り酒屋など、風情ある景観が広がります。飛騨牛の握りや串焼き、みたらし団子などの食べ歩きグルメも多く、お腹いっぱいなのについ手が伸びてしまうかも。焼き物や塗り物の伝統工芸のお店もあり、見学、買い物、お食事と三拍子揃った楽しい一角です。
- 住所
- 高山市上三之町ほか
- 営業時間
- 9:00頃~18:00頃(各店舗による)
- 休業日
- 火曜日または水曜日が多い(各店舗による)
バス停 まちの博物館前
飛騨高山まちの博物館前のバス停より、高山濃飛バスセンターへ戻ります。バスの時間が合わない場合は徒歩15分くらいです。
まちの博物館前 | 12:23/13:02/13:23/13:53/14:02 |
徒歩15分
高山濃飛バスセンター
朝出発した高山濃飛バスセンターまで戻ってきました。ここから匠バス飛騨の里線に乗車し、飛騨の里へ。飛騨の里は小高い山の中腹にあるので、歩いていくと坂道を上るのが大変。ここは楽々バスで出かけましょう。バスは1乗車100円、乗り場は1番。1時間に2本程度の頻度で出発しています。
高山濃飛バスセンター | 12:45/13:00/13:45/14:00 |
飛騨民俗村・飛騨の里
バス停「飛騨の里」で下車。飛騨地方の古い民家を移築復元した屋外博物館「飛騨の里」。合掌造りをはじめとする貴重な建物群が立ち並び、穏やかな農村風景が再現されています。ひとつひとつの建物にはその歴史や背景が解説されており、単に古い建物を見るだけでなく、当時の人々の暮らしや文化を深く知ることができるのが魅力です。約13万平方メートルと広大な敷地、散策がてら時間をかけて見学して見ましょう。
- 住所
- 高山市上岡本町1-590
- 電話番号
- 0577-34-4711
- 営業時間
- 8:30~17:00
夏、秋、冬のライトアップ期間は夜間延長あり - 休業日
- 年中無休
飛驒高山美術館
飛騨の里前の通りをぶらぶらと下っていきましょう。クラフトショップ、アンティークショップ、焼き物の窯元など、こだわりのお店をのぞきながら歩くのも楽しいです。
通りの左手にある「サンクチュアリコートアートギャラリーリゾート」、会員制ホテルですが建物内にある飛驒高山美術館は一般に公開されています。世界中から集められたアール・ヌーヴォー、アール・デコの作品が展示されており、中にはここにしかない貴重な品も。美しい展示品の数々は撮影OK。ゆっくりとアートに触れ、心落ち着くひと時を過ごしてみては。
- 住所
- 高山市上岡本町1-124-1 サンクチュアリコート アートギャラリーリゾート内
- 電話番号
- 0577-40-1007
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 休業日
- なし
バス停 友好の丘
美術館前にもバス停はありますが、ここを通り過ぎ、もう少し坂を下ります。駅に戻るにはこちらの方が便利です。
友好の丘発 | 13:10/13:56/14:10/14:56 |
高山濃飛バスセンター
さて、高山濃飛バスセンターまで戻ってきました。まだ時間がある!という方や、飛騨の里には行ったことあるんだ~という方はこちらのルートはいかがでしょうか?高山濃飛バスセンターからJR高山駅へ向かい、連絡通路を通って反対側へ向かいます。
JR高山駅西口
JR高山駅西口より光ミュージアム行きの無料シャトルバスが出発します。こちらを利用してみましょう。
JR高山駅西口発 | 13:00/15:00 |
光ミュージアム
無料シャトルバスに乗車すること10分、「光ミュージアム」に到着です。まるで遺跡のような造りの建物に入ると、中はいくつもの展示室に分かれ、飛騨で発掘された化石や縄文時代の出土品、世界各地の古代文明に関する遺物など様々なテーマで展示されています。また、書画骨董などの日本美術もあり、見ごたえがある博物館です。時期によっては勾玉の小物作りなどのクラフト体験などもでき、自分へのお土産にぴったり。思わず夢中になって、シャトルバスを乗り逃がさないよう、ご注意。
光ミュージアム発 | 14:40/16:40 |
- 住所
- 高山市中山町175
- 電話番号
- 0577-34-6511
- 営業時間
- 10:00~17:00(入館は16:00迄)
- 休業日
- 休日:毎週火・水曜日(祝日は開館)
冬期間(2024/12/17~2025/2/26)
JR高山駅西口
シャトルバスに揺られ、JR高山駅西口へ戻ってきました。飛騨高山の美術館、博物館をめぐる旅はいかがでしたか?このモデルコース、美術館や博物館を訪れる楽しさもさることながら、雨や雪の天候にも左右されない良さがあります。この通りに行動するのも良いですし、ご自分のお好みにアレンジするのも楽しいものです。ご紹介しきれなかった史跡、施設もたくさんあります。ぜひ二度、三度と高山市へ訪れ、お気に入りの場所を見つけてください。お疲れさまでした!