【飛騨高山】絶景スポット「松倉山」初心者向けハイキングガイド
「飛騨高山観光のついでに、気軽に体を動かせるアクティビティを探している」
「本格的な登山装備はないけれど、飛騨の大自然と素晴らしい絶景を肌で感じたい」
そんな方におすすめなのが、高山駅から歩いて1時間、車を使えばわずか10分というアクセス抜群の山、標高857mの「松倉山(まつくらやま)」です。
松倉山のふもとにある観光施設「飛騨の里」に立ち寄った後、緩やかな上り坂を40分ほど歩けば、山頂からは乗鞍岳をはじめとする北アルプスや高山盆地を一望できます。
本記事では、純粋に自然と低山ハイクを楽しむ視点から、松倉山登山の魅力と快適に登るための装備や注意点をお伝えします!
1. 松倉山ってどんな山?3つの魅力
高山市街地の南西部に位置する松倉山は、地元の人々にとっては最も身近な山のようで地域の小学校ではクラス全員で登っていたそうです。
新緑や紅葉の季節はもちろん、冬季にもそり遊びをするなど四季を通して山の自然と触れていたと伺いました。
① 初心者・スニーカーでも安心の「整備されたトレイル」
小学生でも登れる松倉山のコースは、道幅が広く、段差も緩やかに整備されています。
急峻な岩場や危険な崖、迷いやすいような分岐はなく、木漏れ日のなかをのんびり歩くことができます。
履き慣れたスニーカーと動きやすい服装で安全に登頂できる気楽さが魅力です。
② ちょっとした有酸素運動に最適な「ちょうどいい標高差」
ふもとの登山口から山頂までの標高差は約250m。
これは、ちょっとしたフィットネスやウォーキングとして絶妙な高低差ではないでしょうか。
普段着の観光から一歩進んで、旅先でのヘルシーなリフレッシュや、本格的な登山に向けたステップアップの山としても最適です。
③ 疲れが吹き飛ぶ、山頂からの大パノラマ
松倉山の標高は800m台の低山ですが、山頂は城址ということもあり、遮るものがほとんどなくパッと視界が開けています。
眼下には高山市街地と広大な盆地が広がり、乗鞍岳、穂高連峰といった3,000m級の北アルプスを望む絶景も楽しめます。
短い登山時間で、絶景を楽しめる点が、城山とはまた違った魅力です。
2. 松倉山の基本情報
| ◾️標高 | 857m(登山口からの標高差:約250m) |
| ◾️所要時間 | 登り:約40分~45分 下り:約25分~30分(往復約1時間半) |
| ◾️トイレ | 登山口(飛騨の里)、山頂手前の中茶屋駐車場に有り |
【駐車場・アクセス情報】
- 公共交通機関でアクセスする場合:JR高山駅から濃飛バス(さるぼぼバス)に乗車し、「飛騨の里」バス停で下車。乗車時間は約10分。
- 車でアクセスする場合:中部縦貫自動車道「高山IC」から約15分。「飛騨の里」の有料駐車場を利用するか、さらに車で上まで登りたい場合は、山頂近くの「中茶屋(なかのちゃや)駐車場」(無料・数台)まで車で直接アクセスすることも可能です。
3. 実践ガイド「松倉山ハイキングルート」
実際に歩いてみた「飛騨の里スタート~松倉山山頂往復コース」を道のりに沿って解説します。
【0:00】飛騨の里からスタート!緑豊かな森の中へ
スタート地点は「飛騨の里」の脇にある「松倉山遊歩道」の入り口です。
最初はアスファルト舗装された緩やかな坂道ですが、すぐに木々に囲まれた未舗装でふかふかの土の道へと変わります。
周囲は杉やコナラ、ミズナラなどの美しい木々とキノコたち。
木々が直射日光を遮ってくれるため、夏でも比較的涼しく、歩き始めることができます。

【0:15】九十九折(つづらおり)の緩やかな坂道
道は全体的にジグザグとした九十九折になっており、息が切れるような急激な激坂はありません。
自分のペースを保ちながら、一定のリズムで足を運ぶのが疲れないコツです。
少し立ち止まってみると足元には、小さな営みの痕跡を感じられ、四季折々自然の変化を五感で楽しむことができます。

散策メモ:基本的に道は整備されていますが、雨が降った翌日などは、滑りやすくなる箇所があると思われます。足元に注意して進みましょう
【0:35】「中茶屋(なかのちゃや)」で小休止
しばらく森の中を登っていくと、一度舗装された道路(林道)と合流する開けた場所に到着します。
ここが「中茶屋」と呼ばれる中間ポイントです。ここには、数台分の駐車スペースと公衆トイレが設置されています。

歩く時間を短縮したいという方は、ここまで車で上がってくることも可能です。
中茶屋から山頂までは、徒歩でわずか10分~15分ほど。ご自身の体力やその日のスケジュールに合わせて、2つのスタート地点を選べるのも松倉山のメリットです。

【0:40】山頂直下の階段エリア
中茶屋を過ぎれば、いよいよ山頂へのラストスパートです。
ここからは少しだけ斜度が増し、石階段が現れます。
少し登っていくと周囲の木々の隙間からは徐々に外の景色が見えてきて山頂が近いことを教えてくれます。

【0:45】山頂(松倉城本丸跡)に到着!
最後の坂を登りきると、パッと頭上が開け、松倉山の山頂に到着です!
山頂は遮るものが少なく開放的な広場になっていて、登ってきた疲れを忘れてしまうほどの絶景が広がっています。
ここからは高山の街並みと、美しい盆地の全景。
そして視線を遠くへ向ければ、槍ヶ岳や穂高連峰、乗鞍岳といった、3,000m級の北アルプスの山々が、圧倒的なスケールで連なっています。

4. 松倉山を歩くフィットネス効果
松倉山は、ただ景色が良いだけでなく、「旅先での運動・ヘルスケア」としても非常に優れた環境が整っています。
① 膝への負担が少ない「天然のクッション」
アスファルトの道路を長時間歩くと足首や膝に負担がかかりますが、松倉山のコースは大部分が柔らかな土の道です。
土や落ち葉がクッションとなり、関節への衝撃を和らげてくれるため、普段あまり運動をしていない方でも体に過度な負担をかけずにウォーキングを楽しめます。

② 天然の「森林浴(フィトンチッド)」効果
植物が発散する揮発性物質「フィトンチッド」には、自律神経を安定させ、ストレスホルモンを減少させる効果があることが分かっています。
松倉山の豊かな雑木林を歩くことで、リフレッシュ効果を得ることができます。

5. 安全に登るための注意点とQ&A
低山とはいえ、自然の山に入ることに変わりはありません。トラブルなく快適に楽しむための注意点をお伝えします。
注意点①:「熊鈴」を必ず携行すること
飛騨地方は非常に自然が豊かなエリアです。松倉山は整備され、地元の人もよく歩く山ですが、ツキノワグマの生息域でもあります。
登る際には必ず「熊鈴」をリュック等につけ、音を鳴らして自分の存在を周囲の野生動物に知らせながら歩きましょう。
手元にない場合は、音楽を流したり、道中にある鐘を叩いたり、定期的に手を叩くといった対策が有効です。

注意点②:夏場の虫対策と水分補給
標高差250m、往復1時間半ほどのルートですが、道中に自販機はありませんのでペットボトルの水などを持参することをオススメします。
また、山の中は蚊や目の周りに寄ってくる小さな虫(メマトイ)が多いため、長袖・長ズボンの着用と、虫よけスプレーの使用も強くオススメします。
Q&A
- 普段着のスニーカーでも本当に大丈夫ですか?

- はい、天気が良く乾燥している日であれば、履き慣れたスニーカーで全く問題ありません。ただし、靴底がツルツルしたスリッポンやヒールのある靴、サンダルは滑って転倒するリスクが高いため厳禁です。(※特に山頂付近は傾斜が急になるため危険です)

- 冬でも登ることはできますか?

- 冬の松倉山は、雪山ハイクのフィールドに変わります。無雪期のような軽装では登れませんので、初心者の方は雪が完全に溶ける4月中旬以降に訪れるのが安全です。

- トイレは途中にありますか?

- スタート地点の「飛騨の里」駐車場、および山頂手前の「中茶屋駐車場」に公衆トイレがあります。登山道の途中にはありませんので、スタート前に必ず済ませておきましょう。

6. 【まとめ】松倉山で、健康的な飛騨の旅を
高山観光の定番である「古い町並み」の散策。それだけでも十分に楽しむことはできますが、そこから森の方に一歩足を延ばして松倉山に登ることで、観光の充実度は高まると思います。
自分の足で登りきったからこそ味わえる、空気や景色、そして心地よいウォーキングによる爽快感。
ただ歩くだけの観光から、一歩踏み込んで自然のエネルギーを体いっぱいに浴びる「低山ハイキング」。ぜひ歩きやすい靴を履いて、松倉山を体験してみませんか?
ライター紹介
- カトウヒデユキ
- 2023年4月から高山で暮らし始めました。
知らない土地や異国の言葉にふれることに興味がわいてきて気がつけば全国47都道府県に泊まり、東南アジアとヨーロッパを中心に20ヶ国ほど巡ってきました。
旅人目線でも高山の魅力をお伝えしていきたいです。 









