高山を歩いて観光するのに便利!「飛騨高山ぶらり散策マップ・デジタル版」使い方ガイド

高山市街地の散策に広く親しまれてきた紙媒体の観光地図『飛騨高山ぶらり散策マップ』のデジタル版が新しく完成し、2024年2月から利用できるようになりました。そこで今回は便利なデジタルマップの特徴と使い方、実際に使ってみた様子をレポートします!

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高山を歩いて観光するのに便利!「飛騨高山ぶらり散策マップ・デジタル版」使い方ガイド

デジタル版の散策マップとは?

正式名は『飛騨高山ぶらり散策マップ デジタル版』。その概要と入手方法を解説します。

紙媒体の散策マップとデジタル版マップ

長く観光客に親しまれて来た紙媒体の観光マップ。そのデジタル版が2024年2月1日から導入されました。

ちなみに紙の散策マップが誕生したのは今から約40年ほど前。その後、時代の変化に合わせて内容を更新し、近年では日本語だけでなく外国人観光客向けに11言語の外国語版マップが制作されるなど、高山を訪れる多くの観光客に広く利用されてきました。

そして今回、この紙媒体の地図をベースにして、新たにデジタル版の散策マップが誕生しました!

デジタルマップはお手持ちのスマーフォンやタブレットを使用します。

デジタル版マップで案内されているエリアは、紙の散策マップと同じエリア(高山市街地)です。

紙の地図と同じく、デジタルマップも無料でご利用いただけます。




▼どこで入手するの?▼


◆下のリンクから地図を見られます!

飛騨高山ぶらり散策マップ デジタル版


下記の方法からも入手できます。

◆高山市街地の観光案内所に置いてあるチラシのQRコード。または、観光案内所や観光施設等に設置してあるQRコード。


デジタルマップのチラシ。裏面に使い方の簡単な説明とQRコードが載っています。

JR高山駅前の観光案内所にて。紙の散策マップの横にデジタル版のQRコードが掲示されています。

◆下の飛騨高山観光コンベンション協会 公式サイトの特集ページ。こちらにはデジタルマップのリンクと使い方の説明が掲載されています。

デジタルマップについてもっと知りたい!誕生の背景とその特徴とは?

高山市役所観光課を訪問し、担当者にインタビューしました!

実際にデジタルマップを使って散策する前に、高山市役所の観光課を訪れ、制作の背景やマップの特徴など詳しくお話を伺うことにしました。

デジタルマップの制作に携わった高山市役所観光課・唐谷鯨太さん

このマップを作ることになった経緯や概要、使い方などを、唐谷さんにお聞きしました。

シモハタエミコ
はじめまして。今日はよろしくお願いします。
では最初にデジタルマップを作ることになった「経緯」を教えてください。
シモハタエミコ
唐谷さん
高山市では以前から紙媒体の散策マップを配布していますが、観光を終えた後の紙の地図はゴミになってしまうので、SDGs(エスディージーズ)の観点からデジタル版を導入することにしました。あと、社会全般でDX(デジタルトランスフォーメーション)が推奨されていますので、この2点からデジタルマップを作成しました。
唐谷さん
シモハタエミコ
そうでしたか!きっかけがSDGsだったのはちょっと意外でした。
観光客や市民からから「スマホで気軽に使えるマップがほしい」と要望があったからだと思っていました。
シモハタエミコ
唐谷さん
SDGsとDX、この2つが大きなきっかけでした。とはいえ、紙の地図が欲しいという方もいらっしゃるので、今は「紙」と「デジタル」の二刀流で進めています。
唐谷さん
シモハタエミコ
紙とは違う、デジタルならではの良さがいろいろありそうですね!
このデジタルマップの特徴について教えてください。
シモハタエミコ
唐谷さん
大きく三点あります。
①紙の地図には落とし込めなかった観光施設などの情報をたくさん盛り込んでいます。その数は約200か所です。観光スポットだけでなく、公衆トイレや授乳所、市内巡回バスの停留所もご紹介しています。
②GPS(全地球測位システム)を使って現在地をマップ上で確認でき、Googleマップなど他の地図に切り替えることもできます。
③グループでひとつのマップを共有して、メンバーの位置を確認したり、チャットで会話ができる「ルーム」機能があります。
唐谷さん
シモハタエミコ
おぉー機能満載ですね!紙の地図には盛り込めない多種多量な情報も、デジタル化で掲載が可能になったということですね。
ちなみに、このマップはどのような使い方を想定していますか?
シモハタエミコ
唐谷さん
一番は「行きたい場所」を検索し、スポットの情報やルートを調べて、散策時にナビとして使う…という方法ですね。
他には、旅行前に「どこにどんなスポットがあるのか?」を、このデジタルマップで事前に調べてみるという使い方もあると思います。
唐谷さん
シモハタエミコ
現在は日本語版のみですが、今後、外国語版が出る予定はありますか?
シモハタエミコ
唐谷さん
今はまだ始まったばかりですので、日本語版でどのような反響があるのか様子を見ているところです。その結果によっては、もしかしたら英語版を取り入れるかもしれませんが、今のところは未定です。
まずは日本語版マップで高山散策をお楽しみください!
唐谷さん

【保存版】デジタルマップの使い方ガイド

散策時の利用マニュアルとしてご活用ください!

インタビューの後に、唐谷さんから直々に操作方法を教えていただきました。以下「利用マニュアル」としてまとめてみましたので、どうぞご覧ください。




デジタルマップの推奨環境はChromeとSafariです。

※各項目の解説画像の下に「ページ数」を入れています。

※画像の横にある「>」をタップして画像をスクロールさせながらご覧ください。




利用マニュアル① 基本操作

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シモハタエミコ
【使用のコツ】マップを操作しているときは、スマホの「戻る」ボタンを押さないよう注意してください。うっかり押して地図から退出したら、また入り直してください。(6ページ参照)
シモハタエミコ

利用マニュアル②行きたい場所を検索して散策を開始する

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シモハタエミコ
【使用のコツ】ナビが始まると、地図上にオレンジ色の点が出現して目的地まで案内してくれます。点に従って歩いてください!
シモハタエミコ

利用マニュアル③Googleマップや他の地図に切り替える

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シモハタエミコ
【使用のコツ】デジタルマップには飲食店やカフェの情報はありません。お店を調べたい時は、Googleマップに切り替えてください。
シモハタエミコ

利用マニュアル④ルーム機能を使う・チャットを利用する

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ルーム機能は、友人やご家族などグループでのご利用はもちろんのこと、たとえば修学旅行の班別行動(先生が代表者になってグループの班長にURLを送信し、班ごとにルームに入って散策マップを活用する)での利用も想定しています。

シモハタエミコ
【使用のコツ】ルーム機能を使うと、ルーム内のメンバーがどういう経路でどこまで進み、今どこにいるのかがわかります。友人と分かれて別行動で散策するとき、この機能を使うと便利です。
シモハタエミコ
唐谷さん
【担当者より一言】歩きスマホは大変危険ですので、必ず立ち止まってから操作するようにしてください。
これを機に、たくさんの方にデジタルマップを使っていただきたいと願っています。より便利になったマップで飛騨高山のまち歩きをどうぞお楽しみください!
唐谷さん

【実践編】デジタルマップを使って高山を散策してみよう!

弥生橋駐車場から桜山八幡宮まで、実際に歩いてみました。

市役所観光課で操作方法を教えていただいた後は、いよいよ実践です!デジタルマップを使って実際に市街地を歩いてみることにしました。

出発地点はこちら、弥生橋駐車場です。

駐車場の入口横で立ち止まり(歩きスマホは厳禁ですよ)、マップを開きます。GPSを作動させて、スポット一覧リストから「桜山八幡宮」を探し出してタップ!

桜山八幡宮の紹介ページが出ました。この後「ナビ開始ボタン」を押し、最後に「✕」を押して下の説明を消しました。

ナビ開始です!地図のサイズが小さくて画面が見にくかったので、画面左下の「+」ボタンを押して地図を拡大しました。

自分アイコンが出現し、経路がオレンジ色の点で示されています。この点にしたがって歩きます!

デジタルマップはシンプルな地図なので「どの角で右折・左折するのか?」がわかりやすくていいですね。

ここで右折します。

マップを見ると、経路のすぐ近くに「吉島家住宅」と「日下部(くさかべ)民藝館」があるようですよ。

「おっ!あそこに見えるのが吉島家と日下部民藝館か…」と、重要な観光スポットを見落とさず確認できるところがいいですね。


ついでに「日下部民藝館」の情報をデジタルマップの「スポット一覧」で検索。地図上の「虫めがね」アイコンをタップすると、その場所のスポット情報が出てきますよ。

さて、経路に戻って「桜山八幡宮」を目指します!

「えっ?ここを歩くの!」示されたルートを見てビックリ。これはうっかり通り過ぎてしまいそうな目立たない道です。

散策マップというだけあって、車は入れない細い路地もナビゲートしてくれるようです。

「おぉー次はここですか!」初めて通るディープな路地にやや興奮気味のわたし。これは面白い!

市民でも普段めったに通ることがない道や狭い路地を案内してくれるのが新鮮で、ワクワクしながら楽しく歩けました。カーナビやGoogleマップでは味わえない、高山散策の醍醐味がギュっと詰まったマップだなぁと感じます。観光客だけでなく、散歩好きの高山市民にもおすすめしたいです!

細い路地を抜けたら、無事「桜山八幡宮」の参道に到着!お疲れさまでした。

ここでナビを終了。「桜山八幡宮」をタップして表示し、「ナビ開始ボタン」をもう一度押してナビを解除しました。

桜山八幡宮の境内にて

ナビを解除したら、また次に行きたいスポットを検索し、ナビを開始すればOK。

使い方はいたってシンプルです。途中、気になるスポットを見つけたら、ナビを解除して立ち寄ってもよし。ナビゲートはオンにしたままスポットの情報だけを閲覧してもよし。扱いに慣れてきたら、いろんな使い方ができそうです。

散策中のわたし「デジタルマップ、実際に使ってみたら便利で楽しいものでした。これから散歩や散策に使っていきたいです!」

【おすすめスポット】祭り屋台の実物を見ることができます!高山祭屋台会館

高山祭の日以外でも、装飾を施した豪華な屋台を鑑賞することができる施設です。

  • 高山屋台会館の入口
  • 入館料を支払うとチケット・パンフレット・音声ガイド(貸出)が渡されます。音声ガイドは日本語版と英語版の2言語あり、退館時に返却します。
  • 江戸時代、高山の豪商が贅を尽くして職人衆に作らせた屋台。その実物がガラスの向こうに並んでいます。
  • 通路の途中でこの番号札を見つけたら、音声ガイドのボタンを押して解説を拝聴。
  • 館内の様子
  • 各屋台についての解説は、手元の音声ガイドで聞くことができます。
  • 屋台の間に立っている人形は、実際に祭りの時に着る衣装を着用しています。秋の高山祭の雰囲気を味わえますよ。
  • 桜山八幡宮の所蔵品。歴史を感じます。
  • 二階の資料展示室には、高山祭に関する資料が展示されています。江戸時代の飛騨の彫刻家で屋台の彫刻を手がけた谷口与鹿に関する資料もありました。

最後にわたしのおすすめスポット、櫻山八幡宮の境内にある「高山祭屋台会館」をご紹介します!

飛騨高山といえば、春と秋に行われる高山祭が有名ですが、この高山屋台会館には秋祭り(桜山八幡宮 例祭)で曳(ひ)き廻される屋台の実物が展示されています。

普段は蔵で大切に保管されてる屋台をいつでも鑑賞していただけるよう、昭和43年に開館しました。以降、年3回、展示する屋台を入れ替えながら公開しています。


シモハタエミコ
飛騨高山の伝統文化に興味をお持ちの方におすすめのスポットです。高山の町衆の美意識と飛騨の職人衆の技術の結集によって生まれた高山祭り屋台は、国の重要有形民俗文化財に指定されています。飛騨の匠たちが腕によりをかけて製作した屋台を是非ご覧ください!
シモハタエミコ

桜山日光館

高山祭の屋台を見学したら、大正時代の匠が作った日光東照宮も見ていきませんか?

高山祭屋台会館のチケットで入館できます。こちらも桜山八幡宮の境内にある施設で、館内には大正時代に製作された日光東照宮の1/10の模型が展示されています。飛騨と日光東照宮との意外なつながりを学ぶことができますよ。

高山祭の屋台を見学したら、大正時代の匠が作った日光東照宮も見ていきませんか?

今回の散策で立ち寄ったスポットはこちら

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ライタープロフィール

シモハタ エミコ
生まれも育ちも飛騨高山。生粋の飛騨弁ネイティブです。お車だけでなく公共交通機関で高山に来てくださった方も楽しめる観光情報を中心にお伝えします。また、ニッチなお散歩コースもご紹介します。
シモハタ エミコ

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