飛騨民俗村・飛騨の里

貴重な文化財指定建造物の宝庫

岐阜県高山市にある「飛騨の里」は、飛騨地方の古い民家を移築復元した屋外博物館です。合掌造りをはじめとする貴重な建物群が立ち並び、まるでタイムスリップしたかのような懐かしい風景が広がります。単に古い建物を見るだけでなく、当時の人々の暮らしや文化に触れ、様々な体験を通して飛騨の魅力を深く知ることができるのが、飛騨の里の大きな魅力です。約13万平方メートルの広大な敷地内には、四季折々の自然が豊かに息づき、いつ訪れても美しい景観を楽しむことができます。ここでは、飛騨の里の見どころや楽しみ方を3つの項目に分けて、詳しくご紹介します。


1. 趣ある合掌造り家屋群と飛騨の暮らし体験

飛騨の里の最大の見どころは、なんといっても点在する合掌造りや茅葺き屋根の古民家群です。厳しい自然の中で生き抜いてきた飛騨の人々の知恵と工夫が凝らされた家屋は、独特の景観を作り出しています。

合掌造り民家: 白川郷・五箇山で有名な合掌造りは、急勾配の茅葺き屋根が特徴です。これは、豪雪地帯である飛騨地方において、雪の重みから家を守り、雨水を効率よく流すための工夫です。飛騨の里には、かつて実際に使われていた合掌造りの民家が移築されており、内部を見学することができます。囲炉裏のある居間や、養蚕に使われた屋根裏部屋など、当時の暮らしぶりが偲ばれます。特に、屋根裏部屋に上がると、合掌造りの構造を間近に見ることができ、その壮大さに圧倒されるでしょう。

その他の古民家: 合掌造りだけでなく、江戸時代から明治時代にかけて建てられた様々な茅葺き屋根の民家も移築されています。それぞれに異なる特徴を持ち、当時の農家や商家、山村の暮らしを垣間見ることができます。例えば、板倉と呼ばれる米蔵は、梅雨時のような湿気の多いときは木材が膨張して材の間をふさぎ、湿った空気の進入を防ぎます。空気が乾燥すると隙間ができて、内部の通風性がよくなって乾燥するようになります。 湿気や害虫から作物を守るためのもので、地域の気候風土に適した建築様式であることがわかります。

暮らしの道具: 各家屋の中には、当時使われていた生活道具や農具などが展示されています。囲炉裏端に置かれた自在鉤や鉄瓶、漆塗りの食器、機織り機など、素朴な日々の道具からは、当時の人々の生活の息遣いが伝わってきます。これらの道具を通して、現代の便利な生活との違いを意識し、昔の人々の工夫や努力に思いを馳せるのも、飛騨の里の楽しみ方の一つです。

体験プログラム: 飛騨の里では、当時の暮らしをより深く体験できる様々なプログラムが用意されています(内容は季節や時期によって変更になる場合があります)。

  • 陶芸体験:ロクロでの製作や素焼きの絵付けなどの体験ができます。(月・土・日開催)
  • 飛騨さしこ体験:コースターに手縫いで飛騨に伝わる伝統的な模様を刺します。(月・金・土・日)
  • 昔の遊び体験: けん玉やお手玉、竹馬など、昔ながらの遊びを体験できます。

この他にも組紐づくりや招き猫への絵付けなどの体験プログラムがあり、これらを通して、飛騨の文化や手仕事の温かさを肌で感じることができるでしょう。自分の手で何かを作り上げる体験は、旅の思い出作りとお土産にもぴったり。


2. 四季折々の自然と里山の風景

飛騨の里は、古い建物だけでなく、周囲の豊かな自然も魅力の一つです。約3万5千平方メートルの広大な敷地は、春には桜、夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の美しい表情を見せてくれます。

春: 4月中旬から下旬にかけて里内に咲く桜と茅葺き屋根の民家とのコントラストは、絵画のような美しさです。特に、風に舞う桜吹雪の中で佇む古民家の姿は、訪れる人々を魅了します。散策路をゆっくりと歩きながら、春の息吹を感じてください。

夏: 新緑が目に鮮やかな初夏は、木々の緑が青空に映え美しい季節です。5月には田植えが行われ、ゆっくりと円を描きながら稲の苗が植えられる様は郷里に帰ったような懐かしさを感じさせます。蝉の声が響く盛夏、木陰で涼んだり、池のほとりで水面を眺めたりするのもおすすめです。

秋: 10月下旬から11月上旬にかけて、飛騨の里は一面の紅葉に包まれます。赤や黄色に色づく木々が茅葺民家の輪郭を彩ります。9月には稲刈りが行われ、黄金色の稲を刈りとり、稲架にかけてゆく風景は日本の原風景そのものです。

冬: 雪が降り積もると、飛騨の里は幻想的な銀世界へと変わります。白く覆われた茅葺き屋根は、まるで昔話に出てくるような風景です。雪景色の中の古民家は、静寂に包まれ、寂しさと懐かしさを感じることでしょう。雪が降り積もり湖面が凍った様子は思わずカメラを構えずにはいられない美しさです。


3. 飛騨の里でイベントを楽しむ

飛騨の里では、古い建物や自然だけでなく、飛騨に伝わる伝統的な文化に触れることもできます。節句飾りなど、年間を通じ、飛騨人の生活に密着した文化に触れることができるので、これを目当てに出かけるのもよいでしょう。具体的には、正月飾り、節分、ひな人形、鯉のぼり、田植え、七夕、稲刈り、漬物に使う菜洗いなどです。毎年10月には飛騨地区の子ども伝統芸能が披露され、獅子舞や闘鶏楽など、子ども達の練習の成果を見ることができます。日本の各地で祭行事が衰退している中、貴重な姿を見ることができます。


まとめ

飛騨の里は、単なる古い建物の展示施設ではなく、飛騨の自然、暮らし、文化を五感で感じることができる生きた博物館です。趣ある古民家群を散策したり、四季折々の自然に癒されたり、様々な体験プログラムに参加したり、飛騨の味覚を堪能したりと、様々な楽しみ方ができます。時間に追われることなく、ゆっくりと流れる時間の中で、古き良き日本の原風景と温かい人々の暮らしに触れてみてください。きっと、心に残る豊かな旅の思い出となるはずです。飛騨高山を訪れた際には、ぜひ飛騨の里へ足を運び、飛騨の魅力を存分に堪能してください。

飛騨の里 周辺の見どころ

日本の原風景とも言えるような合掌造り集落の山村風景を再現した「飛騨の里」、魅力はそれだけではありません。通り沿いには見学施設や素敵なアンティークショップが並び、飛騨の里と併せて1日を楽しく過ごせる場所です。

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基本情報

所在地
岐阜県高山市上岡本町1-590
電話番号
0577-34-4711
営業時間
8:30~17:00
夏、秋、冬のライトアップ期間は夜間延長あり
休業日
年中無休
料金
大人700円(20名以上600円)小中学生200円(20名以上150円)
アクセス
飛騨の里バス停すぐ
中部縦貫自動車道高山ICから約10分
駐車場(大型バス)
10台
駐車場(普通車)
250台
WEBサイト
https://hidanosato.com/Instagram特集_ペットとめぐる飛騨高山
口コミサイト
グーグルマップの口コミはこちら
備考

ペットも入館可。リードで繋ぎ、トイレの始末をお願いいたします。

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